適格合併とは

合併が行われる場合、法人税法上は原則として、被合併法人は資産および負債を合併法人に時価で譲渡したものとして処理を行います(法人税法62条)。

しかし適格合併の場合は、被合併法人は資産および負債を簿価で移転することができます(同62条の2第1項)。

また適格合併の場合、被合併法人の繰越欠損金は、原則として合併法人に引き継ぐことができます(同57条2項)。

適格合併とは、合併交付金のない合併(被合併法人の株主に、合併法人株式以外の資産が交付されない合併)のうち、次のいずれかの要件を満たすものをいいます(同2条12の8)。

​(1) 合併法人と被合併法人との間に、完全支配関係(持株割合100%)があること。

​(2) 合併法人と被合併法人との間に、持株割合50%超の支配関係がある場合で、以下(a)(b)の要件すべてを満たす場合:

(a) 被合併法人の、合併の直前の従業者のうち、概ね80%以上の数のものが、合併後の事業に従事することが見込まれていること。
(b) 被合併法人の営む主要な事業が、合併法人において引き続き営まれることが見込まれていること。

​(3) 合併法人と被合併法人が、共同で事業を営むための合併として、以下(あ)~(お)の要件すべてを満たす場合(法人税法施行令4条の3第4項):

(あ) 合併法人と被合併法人の営む主要な事業が、相互に関連するものであること。

(い) 被合併法人の事業と、それに関連する合併法人の事業の、それぞれの売上金額、従業者数、被合併法人と合併法人の資本金の額の規模の割合が、概ね5倍を超えないこと。
または、
合併前の被合併法人の特定役員(社長、副社長、代表取締役、専務取締役もしくは常務取締役またはこれらに準ずる者で、法人の経営に従事している者)のいずれかと、合併法人の特定役員のいずれかが、合併後の合併法人の特定役員となることが見込まれていること。

(う) 被合併法人の合併の直前の従業者のうち、概ね80%以上の数のものが、合併後の事業に従事することが見込まれていること。

(え) 被合併法人の営む主要な事業が、合併法人において引き続き営まれることが見込まれていること。

(お) 合併により交付される株式のうち、持株割合50%超を有する支配株主に交付される株式の全部が、支配株主により継続保有されることが見込まれていること(この株式継続保有要件は平成29年税制改正で改正されたものです)。

合併は、税法上適格か非適格であるかにより、会計処理も税金も大きく変わってきます。
合併については、組織再編の知識と経験が豊富な松本会計事務所にぜひご相談ください。


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